[web記事]知識人がベッドで話すこと<世紀末>


記事をご紹介する前に管理人からひとこと。
この記事は2015年8月27日付のハフィントンポストの記事を翻訳したものです。スンウォン氏の出演作、映画「世紀末」のレビュー記事です。一部の内容が「オトナ向け」なので、ブログで取り上げるか迷いましたが、映画「世紀末」を論ずるひとつのレビューとして取り上げたいと思います。

筆者:チョ・ウォンヒ氏
映画監督、映画評論家、ミュージシャンであり、音楽評論家。


チャ・スンウォン 世紀末



監督ソン・ヌンハン、出演キム・ガプス、イ・ジェウン、チャ・スンウォン(1999年)

1997年、韓国映画ルネサンスの始まりの頃に登場して、韓国の暴力コメディー映画のモデルを樹立し、ハン・ソッキュの意外な面を発見し、チェ・ミンシクとソン・ガンホという韓国映画最高の俳優たちを本来の位置に立てた映画、「ナンバー・スリー」の監督、ソン・ヌンハンは、2年後の1999年に「世紀末」という、その時代にふさわしいタイトルの映画を作りあげた。

「呪われた傑作」という表現は似合わないかもしれないが、とにかく「世紀末」は呪いを確かに受けた映画だ。 「ナンバー・スリー」が劇場公開後、ビデオを通じて「国民の映画」となり、ソン・ヌンハンの次回作を期待した人は多かった。

しかし、ソン・ヌンハンがコメディを捨て、社会性の濃いドラマを作り上げると思った人は多くはなかった。そしてY2Kなど、滅亡の雰囲気が漂う時代に、そんなに暗いドラマはそっぽを向かれるしかなかった。

キム・ガプス、イ・ホジェ、アン・ソックァンなど、ベテラン演技派たちと「イエローヘア」を通して大人の役者に変身したイ・ジェウンが出演したこの映画で最も注目された役者は、バラエティー「三食ごはん」を通して「チャジュンマ」というニックネームを得て、再び跳躍の道に入ったチャ・スンウォンだ。彼はその頃、「モデル出身の俳優」というレッテルを貼られた新人だった。彼が初めて主演級の演技をした作品が「世紀末」だ。

チャ・スンウォン 世紀末


チャ・スンウォンは映画の中で、知性的な大学講師サンウの役を演じた。サンウは、この国の間違った現実が、私たちの「父たち」のせいである「父たち論」を強調するシニカルで知的虚栄心に満ちた人物だ。彼は職業的な理由で、ある女性記者(イム・ジソン)と出会い、「彼女の魅力を拒否する物理的な力が私にはない」と言って単刀直入にベッドシーンに突入する。

真昼の旅館の部屋で、サンウと女性記者は熱い情事を行う。立ったまま半裸で激情的なキスをしながら、サンウは女性記者の胸を撫でる。そしてソファーに座ってお互いの服を脱がせる。次々に登場するサンウと女性記者の情事は、後背位、女性上位、そして素女経(中国の房中術の本)の第9条学交傾と表現した、男女ともに座った姿勢で絶頂に向かう。

映画の中で2分しかない情事シーンはかなり長く感じられる。その長い情事が終わって二人は会話を交わす。自分の技量が何点になるかと問うサンウに女性記者は言う。「ベッドで女を満足させた男が、女にかける言葉が何か知ってる?」サンウが「さあ」と言うと、女性記者は「Nothing」と言う。

「世紀末」の様々なベッドシーンの中で、最も写実的で最も激情的なシーンがまさにチャ・スンウォンとイム・ジソンが行う情事であった。この場面は単に、モデル出身俳優の立派な肉体の美しさを示すためのものではなく、偽善と虚勢に満ちた知性人、いわゆる「知識人」たちの裏面を暴く機能を果たすものだった。しかし、劇場でこの映画を見た観客の中で、この映画のそのような内面を眺めながら映画を見た観客は少なかった。それがこの悲劇的な映画が迎えた最大の悲劇だった。

*この文は筆者の電子ブック「韓国映画史上最もエロチックな瞬間51」(ペーパークレーン、2015)に掲載されたものです。

(ハフィントンポストの記事を翻訳しました)

*この記事はハフィントンポストのニュース記事を管理人が翻訳しました。チャ・スンウォン氏の非公式ファンサイトとして、日本のファンへの情報共有を目的に無断翻訳しております。著作権者、利害関係者からの削除要請の意思表示を受けた場合、速やかに誠意をもって応じたいと思いますのでご一報ください。

------------管理人のつぶやき------------

今頃どうして「世紀末」のレビューが出るのか不思議に思ったのですが、この記事を含む、筆者の電子ブックが今年リリースされている関係のようです。

「世紀末」は見たことがなかったので、このレビューを読んで”とても”気になってしまいました。日本ではレンタルになっていないのでしょうか…?ネットで検索したら運良く動画がありまして…記事で論じられているシーンを確認することができました。

敢えて感想は書きませんが、「!!!」という感想のみ(笑)役者さんって大変ですね…。見ているこっちがドキドキしてしまいました。字幕が無かったので前後関係があまり分からず、記事にあったように、「この映画のそのような内面を眺めながら映画を見た観客は少なかった」というのに当てはまってしまいます。ちょっと反省しつつ、まだドキドキが止まらない管理人なのでした。
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